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2007/04/04

「子宝の席」と格差社会

常駐している客先のプロパー女子の人が、
今年はじめに産休に入って、先月末ころ無事出産された。
おめでとうございまーす!

そういうめでたい知らせがあってまもなく、
そのプロパーさんの産休+育休の約1年の間、
代わりに来てもらった派遣社員の人が、
これまたご懐妊(2人目)ということで、今月いっぱいでやめることになった、
と本人から直接聞いた。
何しろ現段階で着任後2ヶ月ってとこなので、とっさに
「そ、それは無計画では……」とは思った。
2ヶ月前に仕事のひきつぎしてたのに、来月また引継ぎかと。
私も外部の人間だからそのへんにはあまり関係ないんだけど。

実際、おめでたムードの中で、本人に大してさりげなく
「ご利用は計画的に」というようなことを口にする方も何人か見かけた。
業務にストレートに影響を受ける人からは
「次にきてもらう人は、妊娠する可能性のない年代の女性か、男性がいいなー」
という意見も。
まぁ、雇う側というか、一緒に仕事する側としてはもっともだとは思う。

しかし、技術派遣の仕事を探していたとき、面接で何も聞かれなかったのに
「長期働いてもらいたいので、結婚してやめちゃう女性はちょっと」
と(だったら面接時に聞け!)勝手な理由で断られた経験のある私は、
雇われる(派遣される)側のしかも女子として、ちょっと考えた。

結婚して子供がいて、夫の稼ぎだけではちょっと不安、
できるだけ働きたい、と思ってる女性が、
もしかして二人目ができたかもしれないけどできてないかも
という状況のときに派遣会社から条件のよい仕事を紹介されたら、
とりあえず引き受けちゃうよなー。
もしそこで派遣会社に「妊娠したかも」なんて言っちゃったら
しばらくは仕事を紹介してもらえないと思うし。

そして、
「大変申し訳ないのですが妊娠したのでやめます」ってのも
かなり言いにくいことだと思う。
まわりに迷惑かかることは確かだし、計画性がない(笑)とか
責任感がないとか言われる(思われる)し。
でも、この発言が言いにくい限り、女性の仕事しにくさというものは
永遠にかわらないんだよねー。
雇われている側からは「子供できたんで仕事できません」とは
もちろん言いにくいが、そんなことがあったからといって雇う側が
「だから妊娠する可能性のある女性は雇わない」
というんじゃ、もう女性は働きたくても働けない。
もしくは安定した職にはつけない。
少子化は進む一方だ。
夫ひとりの収入じゃ生活が大変→働きたい→
でも子供できたらやめないと→生活大変だから仕事やめられない
→子供は産めない、そもそも作れない!
というしくみ。
だって仕事は継続してやらないといけないからしょうがないじゃん、
と男は言うけれど、働く意欲も能力もあるのに
「結婚(妊娠)したら仕事できなくなるから」
というだけで働く機会を制限されるほうの身になってみろよ。
今まで見てきた大勢の働く男女のサンプルから推測するに、
男も女も仕事能力はそんなにかわらないのに、
なんで妊娠「できない」男が自分たちの都合で勝手なこと
ばかり言うんだろうねえ。
「社会とはそういうものだ」といいたそうな人がいると思うが、
それはあなたたちの都合で動いている社会だからねー。
正しく合理的な社会かどうか甚だ疑問だ。

ところで、
出産された方も人事異動でやってきて2ヵ月後くらいに妊娠発覚して、
代理で同じ席に座った人がこれまた2ヵ月後に妊娠発覚したので、
もはやこの席は霊験あらたかな「子宝の席」といえるだろう。
めでたい話にはちがいない。
その一方で、
産休+育休(後で復帰)のための代用できてもらった派遣社員のほうは、
妊娠したら契約終了であっさり無職になる使い捨て人材という現実に、
格差社会というものをしみじみと感じた。
「無計画」「無責任」にもなるのもわからんでもないよ。
もともと使い捨ての立場なんだもの。

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